【社内研修】姫路城へ行ってきました!|横浜市鶴見区 屋根の修理専門店(株)成田屋商店
2025.10.29
皆さま、こんにちは。
横浜市鶴見区 屋根の修理専門店(株)成田屋商店の成田です。
先日、日本を代表する城郭建築であり、世界文化遺産でもある姫路城へ行ってまいりました。歴史を守るための高度な保存技術や、瓦一枚に至るまで施された職人の工夫を目の当たりにし、改めて屋根の重要性と向き合う機会となりました。
世界遺産・姫路城について
姫路城の歴史
姫路城は、兵庫県姫路市に位置し、日本で最も保存状態が良好な城郭建築のひとつと評価されている国宝および世界文化遺産です。姫山の地に初めて砦が築かれたのは1333年、赤松氏の時代といわれています。以来、13氏・48代が城主を務め、戦塵にまみれることなく今日にいたっています。
赤松氏の後、西国統治の重要拠点として羽柴秀吉、池田輝政、本多忠政が城に夢を託して拡張、いま見られる全容が整ったのは戦乱の世が落着いた1617年のことです。
姫路城の屋根・外壁について
その白く輝く外観から「白鷺城(しらさぎじょう)」とも呼ばれています。外壁を覆う漆喰は、木造建築を火災から守り、長期にわたって美観を保つための重要な役割を担っています。この白壁と、何段にも重なる瓦屋根のコントラストが、姫路城の象徴的な景観を生み出しています。
天守を中心に、櫓、門、渡櫓、土壁、石垣などの防御施設が巧みに組み合わされ、戦国期の防衛技術を集約した構造が特徴です。迷路のように入り組んだ道筋や狭間、石落としなど、居住性と防御性を両立した設計が随所に確認できます。この構造美と整備された保存状態が高く評価され、1993年にはユネスコ世界遺産リストに登録されました。
屋根に着目すると、伝統的な瓦葺きの技法が用いられ、大小の屋根面が複雑に重ね合わさっています。雨水の流れを制御するための勾配設計や、瓦同士の噛み合わせなど、耐久性と美しさを兼ね備えた機能美が宿っています。また、棟には鬼瓦や家紋をあしらった装飾が施され、建物の威厳と格式を象徴しています。
姫路城は単なる歴史的建造物ではなく、日本の建築技術と美意識を凝縮した文化資産です。その屋根構造や瓦の設計思想には、現代の住宅屋根においても学ぶべき点が数多く存在しています。屋根の耐久性、安全性、意匠性といった要素をどのように統合するか、その模範例とも言える建築であるため、屋根に関わる技術者が知見を深める上で非常に価値の高い対象です。
平成の大工事
姫路城における「平成の大工事」としては、正式には「国宝姫路城大天守保存修理工事」と称され、22009年(平成21年)から2015年(平成27年)3月にかけて実施されました。 工事期間およそ5年半、構造補強・瓦の葺き替え・漆喰壁の塗り替え等が含まれています。 また、工事期間中には、大天守を覆う「素屋根(すやね)」と呼ばれる鉄骨構造の仮設屋根が設けられ、修理作業と来訪者見学の両立が図られました。
研修ではこの修理の工程・技術・意義にフォーカスしました。まず、屋根瓦の全面葺き替えが行われた点が注目されます。既存瓦の撤去・新瓦の設置だけでなく、下地の点検・補強が並行して実施されました。 特に屋根材が古くなり、下地や構造にも老朽化の兆候があったため、将来の安全性を高めるという目的が強くありました。さらに、城の外観を保ちつつ耐震補強も行われており、これは住宅で屋根リフォームを行う際にも「素材だけ替える」のではなく「構造・下地を含めて整える」ことの重要性を示しています。
もう1点、姫路城の修理では多くの職人技術が投入され、伝統技術の継承という側面も大きな意味を持っています。29年間にわたる保存修理計画があり、平成の修理もその一環として位置付けられていました。瓦・漆喰・木材といった素材修繕が繰り返され、技術と知恵が世代を超えて伝承されているのです。 この見学を通じて、社内では「修理を行う技術者が自ら学び続けること」「下地や構造を見落とさないこと」「意匠も機能も同時に考えること」という視点を共有しました。
瓦一枚に込められた意味
姫路城を支える銀色の守り手「いぶし瓦」
大天守や櫓ごとに異なる紋が見られ、当時の藩主の権威を象徴するだけでなく、建物の所在を示す役割も担っていたとされています。現代の屋根材は機能が重視される一方、こうした装飾性には学ぶ点が多くあります。
また、鬼瓦や軒丸瓦に見られる文様は、火災を避ける祈りや厄除けの意味を持ち、まさに建物を守る象徴でもあります。屋根の役目が単なる防水や遮熱だけではなく、人々の心情まで支えてきたことが伝わってきました。
まとめ
今回の社内研修で姫路城を訪れたことで、屋根が建物にもたらす役割を改めて深く理解することができました。姫路城は日本を代表する文化財であり、その美しさだけでなく、防御性能や耐久性を兼ね備えた建築技術が随所に施されています。特に「平成の大修理」で行われた瓦の葺き替えや漆喰の補修は、伝統工法と現代技術を融合し、美観と強度を両立させる取り組みとして非常に学びの大きいものでした。歴史ある建物だからこそ「元の姿を保ちながら修理する」という高い要求があり、そのために職人の皆様が細部までこだわり、技術と想いを注いで施工してきたことに感銘を受けました。
また、瓦一枚一枚にも意味や祈りが込められていることを知り、普段の業務で扱う屋根材にも「暮らしを守る」という確かな価値があることを再認識いたしました。屋根はただの建材ではなく、家族の安全や安心を支える大切な存在です。この経験を活かし、横浜市で屋根修理やリフォームをご検討される皆様に対して、より誠実で信頼いただける施工をご提案していきたいと考えております。今回の研修で得た視点を今後の事業にしっかりと結びつけ、お客様のお住まいを末永く支えてまいります。
横浜市、川崎市密着の 屋根の修理・外壁塗装の専門店(株)成田屋商店では、ただいまご相談・診断・お見積りの提出まで無料で承っております。
皆様のご来店・お問合せを心よりお待ちしております。
↓来店予約・お問い合わせはこちらから↓













相談・お問い合わせをする
LINEで相談・診断依頼をする